9.302019
1.<ミャンマー語の基本の⽂字>
こんにちは、カルチスタッフです。
今回はミャンマー語で使⽤される⽂字を⾒てみましょう。
ミャンマー語はミャンマー連邦共和国の唯⼀の公⽤語です。しかしミャンマーは、多⺠族・多⾔語・多宗教国家であり、地域によって固有の⾔語と⽂化を持っています。
ミャンマーは⼤きく、ビルマ(Buruma)、ラカイン(Rakhine)、チン(Chin)、カチン(Kachin)、シャン(Shan)、カヤー(Kayan)、カレン(Karen)、モン(Mon)の8つの地域・⺠族に分けられます。
ミャンマー⽂字はモン⽂字の⽂字体系をそのまま借⽤しミャンマー語の表記に適合するように⼀部改変したものです。⽂字は全体的に丸い形が特徴的です。これは昔⽂字を書くのに紙代わりに⽤いられていたタラバヤシの葉が裂けてしまわないように直線を使うのを避けた為であるといわれています。⽂字は⽇本語と同様に左から右へと綴ります。
ミャンマー⽂字は、全部で223 ⽂字ですが、ここではミャンマー語の代表的な「基本の⽂字」64 ⽂字の種類、字形、対応Unicode を抜粋してご紹介します。
<⼦⾳字33 ⽂字>
⼦⾳字は、基本字⺟とも⾔われ33 ⽂字あります。
ミャンマー語の⼦⾳は固有の⺟⾳(短⺟⾳、a)が内包されています。
例えば“K”や“T”と発⾳するのではなくKa”や“Ta”と発⾳します。
⾳節の最初に出てくる⼦⾳字は頭⼦⾳字と呼ばれます。
<独⽴⺟⾳字10 ⽂字>
単独で⺟⾳を表記する⽂字を独⽴⺟⾳字と呼びます。
バーリ語・サンスクリット語起源の⾔語で⺟⾳から始まる⾳節は独⽴⺟⾳字で書かれます。
<⺟⾳記号11 ⽂字>
ミャンマー語には[ɑ][i][u][e][ ɛ][ ɔ][o]の7 つの⺟⾳があり、その⺟⾳を⽰す記号を⺟⾳記号と呼びます。
⺟⾳記号は⺟⾳を⽰すだけでなく同時に3 つの声調(⾼平調・下降調・低平調)を⽰す機能も持っています。
<⼦⾳補助記号4 ⽂字>
頭⼦⾳字に付加されます。
⼦⾳字では表現しきれない⼦⾳の⾳を表します。
<声調記号3 ⽂字>
⺟⾳記号に付いて⺟⾳終わりの⾳節の声調を⽰します。
声調には⾼平調、下降調、低平調の3 種類がありますが、声調記号は⾼平調を表す0x1038 と、下降調を表す0x1037 の2 つです。
低平調は声調記号をつけないことで表します。
<その他記号9 ⽂字>
下記に⽰す記号のうち、0x103A(ASAT)は末⼦⾳記号と呼ばれる特殊な記号です。
ASAT は「殺すもの(こと)」を意味し、本来の字⺟の⾳を抹消し、その⼦⾳で⾳節を終わらせる役割をします。
また、0x1039 はVIRAMA と呼ばれ、⺟⾳の⾳を削除することを意味します。
<数字10 ⽂字>
今回は、ミャンマー語の「基本の⽂字」についてご紹介しました。
ミャンマー⽂字は、ベースとなる⼦⾳字・独⽴⺟⾳字と、マークである⼦⾳補助記号・⺟⾳記号・声調記号などの⽂字が組み合わさって1つの⾳を表現しています。
次回は、ベースの⽂字と、マークの⽂字がどのように組み合わさるのかをご紹介したいと思います。
カルチスタッフ