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3.<ミャンマー語の⽂字結合のしくみ1>

こんにちは、カルチスタッフです。

前回はミャンマー語の結合⽂字の代表的な例について説明しました。
それでは実際に、パソコン上でミャンマー語の単語を表⽰させる場合に、どのような仕組みで⽂字が結合するのかを⾒ていきましょう。
⼿順は次の4つです。

(1)ミャンマー語の単語を⾳節で区切る
(2)変形しやすいように⽂字を並べ替える
(3)フォントファイルに収録されている情報に基づいて⽂字を変形する
(4)フォントファイルに収録されている情報に基づいて記号の位置を調整する

今回は、
(1)ミャンマー語の単語を⾳節で区切る
について説明したいと思います。

■⾳節とは何か?■
ミャンマー語の⽂字の結合は⾳節ごとに起こります。そのため、単語をまず⾳節でわけることが必要です。⾳節とは、発⾳時に⼀⾳で表現される単位のことです。例として、⽇本語の「やきゅう」という単語がいくつの⾳節から構成されているのかを⾒てみましょう。20191015blog01

このように⽇本語の場合「やきゅう」という単語は、4⽂字・3⾳節から構成されています。

⽇本語には、「⾳節の終わりは必ず⺟⾳になる」というルールがあります。同様に、ミャンマー語にも⾳節の区切りに決まりがあります。

■ミャンマー語の⾳節のルール■
ミャンマー語の⾳節のルールで、最も基本的なものを2つ紹介します。
【ルール1】【ルール2】に当てはまらない場合は⾳節を分けます。
なお、説明簡略化のため、⽂字の種類についての表記を以下のように変更します。
⼦⾳字→⼦⾳、⼦⾳補助記号→⼦⾳補助、⺟⾳記号→⺟⾳、声調記号およびその他記号→記号

【ルール1】
⽂字が、【⼦⾳→⼦⾳補助→⺟⾳→記号】の順番で並んでいる場合は同じ⾳節とする。

例1)⼦⾳→⼦⾳補助、⼦⾳→記号の順番で⽂字が続く場合は、1⾳節です。20191015blog02

例2)1つの⼦⾳に⼦⾳補助、⺟⾳、記号は複数続くことができます。20191015blog03

例3)⺟⾳→⼦⾳、記号→⼦⾳の順番で⽂字が続く場合は、⾳節が分かれます。20191015blog04

【ルール2】
⼦⾳と⼦⾳の間に【VIRAMA】記号がある場合、3⽂字は同じ⾳節とする

例1)⼦⾳→VIRAMA→⼦⾳の順番で⽂字が続く場合は1⾳節です。20191015blog05

例2)⼦⾳→⼦⾳の順番で⽂字が続く場合は、⾳節が分かれます。20191015blog06

■単語を⾳節でわけてみよう■
ミャンマー語で「学⽣」は、このように記述します。blog-myanmar_001gakuseiこの単語がどのような⽂字から構成されているかをみてみましょう。20191015blog07このような10 ⽂字が、⾳節ごとに結合⽂字をつくり、表⽰されています。
この10 ⽂字を⾳節に分けるとどうなるかを⾒てみましょう。

① 1文字目と2文字目の間は【ルール1】に当てはまるので同じ音節20191015blog08② 同様に2文字目~4文字目の間は【ルール1】に当てはまるので同じ音節20191015blog09③ 4文字目と5文字目の間は【ルール1・2】に当てはまらないので音節が分かれる20191015blog10④ 5文字目~7文字目の間は【ルール1】に当てはまるので同じ音節20191015blog11⑤ 7文字目と8文字目の間は【1・2】に当てはまらないので音節が分かれる20191015blog12⑥ 8文字目~10文字目は【ルール1】に当てはまるので同じ音節20191015blog13

このように、blog-myanmar_001gakusei
という単語は、3つの⾳節から構成されていることがわかりました。
結合⽂字と⾳節の関係をまとめてみるとこのようになります。20191015blog14

① 1⾳節⽬は、⼦⾳と⼦⾳補助、2つの⺟⾳の結合⽂字
② 2⾳節⽬は、⼦⾳、⼦⾳補助、記号の結合⽂字
③ 3⾳節⽬は、⼦⾳、⺟⾳、記号の結合⽂字

⾳節で分けると、この単語が3つの⾳で構成されており、基本⽂字が組み合わさって結合⽂字になっていることもわかると思います。
ここでは代表的な⾳節のルールについて説明しました。
次は、⽂字の並べ替えについて説明したいと思います。

カルチスタッフ

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