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3.タグテーブルの概要

こんにちは、カルチスタッフです。

前回、TTFファイルフォーマットのオフセットテーブルとテーブルディレクトリについてお話ししました。

今回は、TTFファイルが持つ3つのテーブルのうちの最後の1つ、

③タグテーブル

について概要を見ていきたいと思います。

タグテーブルには、必須テーブルと任意テーブルがあります。

必須テーブルはどのフォントにも必ず存在するテーブルです。

任意テーブルは、全てのフォントに存在するわけではありません。

例えばkernテーブルでは文字と文字の間の隙間、カーニングを設定することが出来ます。そのフォントのデザインに固有のカーニングが設定されているフォントは、kernテーブルを持ちますが、全てのフォントにカーニングの設定が入っているわけではありません。

では、必須テーブル、任意テーブルの種類を見ていきます。

必須テーブルの数は10種類です。

タグ 名前 説明
cmap 文字・グリフマッピング 文字コードとグリフインデックスのマッピングを格納する。
head フォントヘッダー フォントのヘッダー情報を格納する。
hhea 水平ヘッダー 横書き用のヘッダー情報を格納する
hmtx 水平メトリクス 横書き用の情報を格納する
maxp 最大プロファイル 収録されている最大グリフ数など、項目毎の最大値を格納する
name 名前テーブル フォントファミリ名・サブファミリ名・著作権注釈などのフォントに関連する文字列を格納する
OS/2 OS/2・windows

固有メトリクス

OS/2・Windowsに固有の情報を格納する。
post PostScript情報 PostScript情報を格納する
glyf グリフ 字形データを格納する
loca インデックス・位置 字形データのオフセットを格納する

任意テーブルの数は30種類以上あります。

そのうち、日本語フォントでよく使用されているテーブルをいくつかご紹介します。

<< TrueTypeアウトライン関連テーブル>>

文字を描画する際に、計算に使用する値を格納する。

タグ 名前
cvt コントロール値テーブル
fpgm フォントプログラム
prep CVTプログラム
<<ビットマップグリフ関連テーブル>>

ビットマップフォントに関する情報を格納する。

タグ 名前
EBDT ビットマップデータ
EBLC ビットマップ位置データ
EBSC ビットマップスケーリングデータ
<<アドバンストタイポグラフィテーブル>>

カーニング、合字、文字の拡縮などについての情報を格納する

タグ 名前
BASE ベースラインデータ
GDEF グリフ定義データ
GPOS グリフ配置データ
GSUB グリフ置換データ
just ジャスティフィケーションデータ
<<その他のテーブル>>
タグ 名前
gasp グリッドフィティング/

スキャンコンバーション

hdmx 水平デバイスメトリックス
kern カーニング
LTSH Liner threshold data
PCLT PCL 5 data
VDMX 垂直デバイスメトリックス
vhea 垂直メトリックスヘッダー
vmtx 垂直メトリックス

ここまで、タグテーブルの概要について説明しました。

TTFファイルのフォーマットについてご質問・ご相談などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

カルチスタッフ

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